【施工】虎の巻!第六回 かし保険躯体検査 前後の工事の注意点・Ⅱ(柱と金物)

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かし保険躯体検査時 前後の工事の注意点、今回は柱のまわりのチェックポイントについて確認していきましょう。

柱まわりのチェックポイント

柱について

柱(はしら)は構造耐力上主要な部分であり、建築物の自重・荷重・衝撃等を支える材です。柱には通し柱、管柱、間柱があり、それぞれ荷重の受けや伝達、耐力壁の受けなど重要な役割を担っています。

柱の種類と周辺部材の名称

柱まわりについての最初の確認事項は、いつもながらですが、使用されている柱の樹種や寸法、設置位置が設計図書通りかということ。その上で、

  • 2階建以上の建築物の隅柱又はこれに準ずる柱は、原則として通し柱となっているか
  • それぞれの柱の小径は適切な寸法か
  • 柱の欠き取り状況は適切か

をしっかりと確認していきましょう。

通し柱と柱の小径について

階数が2以上の建築物における隅柱又はこれに準ずる柱は、通し柱としなければなりません(ただし、接合部を通し柱と同等以上の耐力を有するように補強した場合を除く)また、構造耐力上主要な部分である柱の小径は、原則として建築物の階数、屋根の材質により横架材(梁、桁、土台等)相互間の垂直距離に対して、下表の割合以上のものでなければなりません。

検査項目:「柱 小径(通し柱・出隅柱・管柱)・柱の欠き取り」での確認事項

屋根の材質・建築物の階数と横架材相互間の垂直距離に対する小径の割合(住宅の場合)
検査項目:「柱 小径(通し柱・出隅柱・管柱)・柱の欠き取り」での確認事項

実際に使う柱の太さから横架材相互間の垂直距離の限度は以下の通りとなります。

柱の小径・屋根材と横架材相互間の垂直距離の限度(単位:㎜)
柱の小径・屋根材と横架材相互間の垂直距離の限度表

特に建築物の重量や積載荷重が大きくなることが見込まれる場合は、柱を太くするなどの配慮が必要です。
また、吹き抜けなどに面して設けられる通し柱では、柱が座屈しやすいのでボルト締め等により横架材と緊結することが求められます。
さらに3階建の建築物の場合、原則として1階の柱の小径は135㎜を下回ってはならないとされています(建築基準法施行令第43条第2項)。

それぞれの柱の小径が設計図書通りかつ規定割合以上かをしっかり計測しましょう。

柱まわりのチェックポイント①
  • 2階建以上の建築物の隅柱は原則として通し柱か
    柱の小径は既定割合以上か計測して確認

柱の欠き取り(断面欠損)について

通し柱では横架材を差し込むために柱を欠き取ることがあります。
構造耐力上主要な部材ですので、やむを得ず欠き取る場合は、下記に注意してください。

柱欠き取りイメージと注意点

柱を欠き取らなければならない場合の補強方法

柱の所要断面積を1/3以上欠き取る場合には、補強金物や木材等による添え板補強を施します。

柱を欠き取らなければならない場合の補強方法
柱まわりのチェックポイント②
  • 柱は所要断面積の1/3以上を欠き取る場合、補強が必要

垂直精度の確認

建て入れ直しについて

建て方の進捗と並行して行う作業が『建て入れ直し』です。
木造の場合は柱とともに軒桁や小屋梁といった横架材を組んだら、『下げ振り』や『屋起こし』という道具を用いて、鉛直補正を行い、仮筋かいといわれる材木で固定していきます。この作業は木造だけではなく、鉄骨建て方でも行う作業です。
この一連の作業が終わると2階、3階と同じ作業をしていき、最終的に指定された金物で固定します。建て入れ直しは、金物での本締めの前に建物の垂直精度を補正できる大切な作業です。建物全体に大きな影響を与える為、とても慎重かつ丁寧に行う必要があります。

下げ振りを使って建て入れ直しのイメージ
柱まわりのチェックポイント③
  • 建て入れ直しは建物の垂直精度を整える最後のチャンス